あてもなき 夢想に耽らぬ 人やある

Entries

タレントの名前が思い出せない...


ドラマの再放送も合わせれば毎日のように顔を見ているのに、 伊東四朗の名前が出てこない、 高島礼子の名前が出てこない。 今も、 二、 三日前に思い出せなくて調べた女性タレントの名前を追加しようとして... え~っ! また出てこない、 という調子です。 それだけなら別にどうってことはありません。 ど忘れしただけで暫くすれば思い出すと、 自信を持って生活すれば宜しい。 しかし自信もたまには実証の機会が無いと、 ぐらついてきます。 事実、 のんびり構えた末にその日の内に思い出せないことも多く、 我が身の年齢を考えると、 認知症の兆候ではないかと心配せざるを得ません。 そしてそうなるとまた、 このタレントの名前だけは何が何でも今日の内に、 いや、 思い出そうと努力を続けている間に、 忘却の彼方から引き戻せなきゃ気が済まない、 ということになります。

そのような緊急事態において、 インターネットは実に便利です。 そのタレントが出て来るドラマのタイトルとか、 役柄とか、 色んな要素を検索ウィンドウに放り込んでいる内に、 何とか件の名前に辿り着けるのです。 でも名前はそれで見付かったとして、 アンタの記憶力が活躍した証明になるのかって? そう、 そこが泣き所なんです。

そこで私は敢えてインターネットに頼らず、 あ・い・う・え・お、 か・き・く・け・こ ... と 50音を順に声に出して唱えます。 というのも、 名前 X を思い出そうと努力する際に頭に浮かぶ音は極く少数に限られていて、 それらを転がしているだけで X が出てくることは滅多にありません。 それに対して 50音を漏れなく声に出して行けば、 いずれ X の最初の音を通過するわけですから、 その瞬間に私のニューロンのどれかが興奮して、 続きの音も出て来るのではないか、 と期待するわけです。 現実に実行して成功したことが何度もあり (一回りしただけでは足りないこともあります)、 50音想起法と命名しました。 私が捻り出したアイデアです... と言いたいところですが、 知り合いに話すと 「その方法は誰かに聞いたことがある」 と言うんです。 それはボクから聞いたのを忘れているのではないか、 と問い詰めても、 「さぁど~かしら...。 アンタこそどこかで読んだのを忘れて、 自分で思い付いた気でいるんじゃないの?」 と、 取り付く島もありません。

一つ不思議なのは、 いろはにほへと... を使っても同じ効果がありそうなのに、 どうも違う。 どうしてなんでしょう。 唱えている内に 「色は匂へど散りぬるを...」 と意味が発生して、 音だけに集中出来ないためでしょうか。 つまり、 かきくけこ・さしすせそ... と同じ子音を持つ音を機械的に並べる方が、 思い出すきっかけになり易いのでしょうか。 そういう分析は専門家に任せることにして、 ここだけの話ですが、 何かの名前を思い出せない度に50音想起法を実行していたら、 毎日朝から晩まで 「あいうえお...」 を唱えることになりそうなんです。 これは一体、 何の兆候なんでしょうね。

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

Menu

Recent Entries