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哀愁の調べ...(8)「瑠璃色の旋律」
Cerulean Melody
(パソコンでは、クリックすると動画が別ウインドウで流れて、聞きながら読めます)
曲の進行に合わせて画面に映る譜面を見ると、ちょ〜簡単。こんな譜面でこんなに美しい曲があり得るのか、と飛び付きました。
実は前世で大学の数学教師をしていたせいか、昨年夏ごろまで「ボクには論理的なバッハの曲が一番性に合う」などと思い込んで、それ以外は見向きもしなかった。
しかし余りに禁欲的な生活に疲れてイージーリスニングに手を出し、昨年8月頃ロシア系のものに出合った (「ロシア風い〜じ〜りすにんぐ十選」)。
これがフランスやイタリア系より遥かにしっくりくるので、以来ロシア語の音楽動画を片端から開いて、何十となくブックマークしてきた。最初の10秒で捨ててしまうのも入れると膨大な数だし、気に入った曲はある程度の時間ひたっていたいものなので、2分を切るものは開けずに却下。
ところが、暫く前にうっかり1分44秒の曲を開いたところ、心に沁み入るような、その名も「瑠璃色の旋律」。
冒頭に書いた通り、譜面が一段毎に表示されて全部で9段。ご覧のように、左手は一部を除いて一小節に同じ和音が4回繰り返されるだけなので、実質的には右手さえ制御すれば良い。しかもそちらはところどころ休符が入り、それが左手の和音を浮き彫りにする一方で、右手の制御を助ける...
という具合に初心者にぴったりの作りなのに、正に哀愁の調べ わが心を慰む。
たったの9段、譜面を動画投稿者に下手な英語で頼んだりしているより、スクリーンショットでコピーした方が早いと、一時間... いや二時間掛かったかな。とにかく譜面がばっちり手に入りました (Macの場合、Shift, Command, 4 のキーを同時に押すと、ブラウザのウインドウの中で欲しい部分だけ長方形に切り取れる)。
さて理屈は上に書いた通りですが、いつものことながら左手の和音は全部頭に、と言うより指に覚えさせねば続けて弾けない。それさえできれば、休符のお蔭で右手は目で見ながらでも弾いていける。そこで現在練習中のバッハ以外の二曲そっちのけで、日夜励むこと数日。漸く1/4倍速で通して弾けるところまできた。ほっ。
しかしせめて1/2倍速にはせねばならないが、これが容易でない。ちょうど一年くらい前に (「哀愁の調べ わが心を慰む (16)」)、船橋のストリート・ピアノで拙い演奏を聴いてくれた鍼灸院の美女達に、聞かせて上げられるのはいつのことやら。そもそも、いつになったらこの記事を読んでもらえるのか知らん...
追伸その一 同じような雰囲気の曲が、他に幾つも出てきました。どれも私に何とか弾けそうに見えるので、ついつい目移りがしてしまう:
フランス風小曲
魂の旋律
Actress
追伸その二 わざわざ辞書を引くのが面倒な読者のために、瑠璃とは「光沢のある青い宝石、ラピスラズリ」(『大辞林』)。
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