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ぴあの(11)『メトードローズ』を終えると
日本ではル・クーペの
『ピアノの練習 ABC』
(安川加寿子 校訂・註)
が自然な流れとされており、私も『メトードローズ』と一緒に買っちゃいました。
しかし『メトードローズ』の日本語が時々ヘンなので、仏語のプロとして真実を突き止めずにはいられず、原書を購入。すると何と訳本・第六課の口上に、
「この最後の課程を終ると、クラシックの易しい楽曲等が弾けるようになります」
とあるところ、原文では:
「この最後の課程を終ると、『ピアノの二年生』に入れます。そこには (今まで見開きの右ページにあったような) 楽しい曲に加えて、皆さんのレベルで弾けるようにアレンジしたクラシック作品の抜粋が入っています」
とある。つまり『メトードローズ』は実は『メトードローズ ピアノの一年生』だったのであって、訳の出ていない『メトードローズ ピアノの二年生』が存在するのです。当然取り寄せました。しかし4300円も掛かったのに... これは失敗に終りました。
どういうわけか、出だしが ぴあの(7)でご忠告した「タイ」の練習で、一気に戦意喪失。そのあとのページを見ても、譜面の様子が『メトードローズ ピアノの一年生』と異り、何となく混乱した印象があって、食い付く気になれない。
これはきっと、安川加寿子センセイに逆らったのがいけないのです。恐らく『メトードローズ ピアノの二年生』の内容が余り良くないので、『ABC』をお訳しになった(急に敬語です)。そうとも知らず、『メトードローズ ピアノの二年生』を日本に紹介した人間として歴史に名を残そうなんて、セコイことを考えた罰が当りました。
改めて『ABC』を見ると、最初の練習曲はすぐに手を付けられそうな感じだし、何より譜面を見ていて真当な感じがする。不思議なもんです。早速取り掛かりました。実質的に音階練習なのに、うまいこと味付けしてあって、練習していて飽きません...
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