あてもなき 夢想に耽らぬ 人やある

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ぴあの(1)70で始めたきっかけ


フランスのスパイ映画『プロフェッショナル』(1981, 日本未公開) をかの地で見て、主題曲「Chi Mai (キ・マイ)」がとても気に入り、今もピアノカバー曲を目覚しに使っています:

 「Chi Mai

お聞きの通り、左手部分は単純な作りなのに少しずつ音程が変化して、右手の旋律以上に魅力的に感じられる。しかも和音じゃないから指一本で弾けそう...

と思ったら試したくなった。iPadの鍵盤アプリを探して、耳を頼りに最初の6音を突き止めましたが、全体に亘って聞き取るのはとても無理。

YouTubeには同じタイトルの譜面付き動画もありますが、目覚しに使っている曲の譜面がどうしても見付からない。譜面起こしのサービスがあるのを知り、ネットで検索した三社に「左手部分だけで良い」と依頼したところが、一社は「今 他の作業で手一杯」とか何とか。残り二社は返事も寄越さなかった...

そうこうしている内に、同業者で音大卒の南戸麻亜 (なんとまあ) さんが私のブログ記事

キャサリン-ジェンキンス "La Califfa"

を読んで、ジェンキンスの歌を譜面に書いて送ってくれたのです。音大の入試には聴音テストがあり、このくらいは軽くできないと入学を許されないとか。今は入試の何年後か存じませんが、腕試しの積りだったそうです。
 
YouTubeで聞いて譜面に起こせるならと、『プロフェッショナル』のピアノカバーについてお願いしたところ、すぐに左右両手の譜面を送ってくれました。

「音楽に興味を持つ人がいて、何か手伝えることがあるなら、“it’s my job, it’s my duty”と思っています」
(英語はドラマ『Victoria』のメルバーン卿の台詞)

と仰るのですが、右手部分は途中から旋律もリズムも複雑で、耳で聞いて両手を譜面に起こせるなんて神業です。
 
そこで、もらった譜面の左手の音符全てに、五線を一本一本数えながらドレミファを振りました。これで鍵盤上の位置を覚えてしまえば、指一本で弾くテンポも上がっていくやろ...

追伸その一 「Chi Mai」は元々、エンニオ・モリコーネが映画『マッダレーナ』(1972, 日本未公開) のために書いた曲で、それが『プロフェッショナル』の主題曲に使われた。映画の主題曲をお聞きになりたい方は:

 サウンドトラック

私見では、ジャン-ポール・ベルモンドが一番カッコ良く見える映画じゃないかと思います。どういう理由か知りませんが、日本で公開されなかったのは残念です。

追伸その二 この連載では何度もYouTubeの動画をご紹介することになりますが、その度にCMを見させられるのはさぞお腹立ちでございましょう。私も最初はここに悪態の限りを並べましたが、暫く前にYouTubeを一切CM無しで見せてくれるブラウザ"Brave"が見付かり、それ以来YouTubeを悪く言うのを止めることにしました。
 何と言っても、バッハにせよイージーリスニングにせよ、一々CDを買わずに色々なものが聞けるのはYouTubeサマのお陰です。CMがお厭な方はBraveをお使いになれば宜しい:

YouTubeがCM無しで見られるブラウザ"Brave"

昨年9月にこの記事を書いて以来もう半年になりますが、変なことはされておりません。私などは、何か素敵な曲が見付からないかと動画を片端から開けるものですから、Braveは正に天の助けです。

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